日々の食事中や晩酌、大切な人を祝う時などに飲まれることの多い「ワイン」。
どことなく気品高く、高級なイメージがあり、非日常を味わうために飲まれる、なんてことも多いかと思います。
長い歴史と、多くの種類が世界中で作られているワインの奥深い世界観に魅了され、「ワイン愛好家」になる方も、世界中に大勢存在します。
そんなワインですが、美味しく飲むだけではなく、実は投資としても魅力的な資産として人気があることをご存じでしょうか?
今回はワインで稼ぐ方法、「ワイン投資」について詳しくお伝えしていきます!
この記事の目次
ワイン投資って一体何?
「ワイン投資」とは、製造して年月があまり経っていないワインを購入して、時間をかけて熟成させ、価値を高めてから売って利益を得て稼ぐ、という方法です。
ワインには“飲み頃”があります。特に「高級ワイン」は、時間をかけて長く熟成させることで、より味わい深くなって、価値が上がると言われており、中には元値からかけ離れた金額にまで高騰するものもあると言われています。
さらに、ワインは1年の間に作られる製造量が限られていて、高級ワインには収穫した年号(ヴィンテージ)が付けられます。
ワインは通常、飲んで味を楽しむための嗜好品なので、古いヴィンテージ物のワインであればあるほど年々消費されて数が少なくなり、“希少価値”が生まれて、価格が高騰するのです。
また、その年の製造状況や環境によって毎年ワインの質や味が異なり、「当たり年」と言われる製造状況、環境が整っている年はワインの価格が上がりやすく、ヴィンテージ物は時間が経てば経つほど価値が上がっていきます。
なぜワイン投資は儲かる投資と言われるの?
「確実に儲かる!!」なんて言われたらとても胡散臭く感じますよね。笑
ですが、ワイン投資はきちんと保管、管理さえできれば、失敗する理由がありません。
信頼できるワインのオークション会社から、確実に値上がりする有名なワインを買い、値上がりした時期を見切って売ることができれば、一つの「投資物」としては利益を得られる可能性がかなり高いからです。
知識がなかったりワインに詳しくなくても、専門家のアドバイスを聞いて値上がりする見込みのあるワインを購入するだけなので、誰でもできますし、ワインが好きな人ならばより楽しめますからね!
購入すれば自分のものになるので、最悪自身で飲めば、嗜好品として楽しむこともできますし。笑
ワイン投資が人気を集めているのは、それだけではなく、様々なメリットがあるからです。
ワイン投資のメリット
ワイン投資には以下の4つのようなメリットがあります!
1.現物資産であること
ワインは、ワインそのものに価値がある「現物資産」です。ですので、株式投資などの投資のように、会社が倒産してしまったら価値が0になってしまうことはありません。
さらに、高級ワインの価値は、過去25年で平均15%も上がっていて、かなり注目されている資産なのです。
つまり、ワイン投資は価値が下がるリスクが低く、長期的に価値が上がっていく見込みが高いと言えます。
2.インフレに強い
お金の価値が下がれば、モノの価値は上がり、お金の価値が上がれば、モノの価値は下がります。
このお金の価値が下がって、モノの価値が上がった時、つまり「インフレ」の状況の時に、現物資産はインフレに強いと言われています。
例えば、昨日は1万円で買えるワインだったのに、今日は突然1万5000円に値上がりしたとします。
この状況が「インフレが起きている」と言われる状態で、ワインの価値はインフレによって5000円値上がりしたということになります。
ワイン投資はインフレ対策にもなるので、ハイパーインフレが起こっている発展途上国の富豪からもかなり人気があるそうです!
3.分散投資の一つとして使いやすい
資産構築をしている方は、「分散投資」と言って、投資のリスクを極力減らすために、現物資産であるワインに投資をする方もおられます。
それだけワイン投資はリスクが少ないということですね!
4.専門知識がなくてもできる
ワイン投資は、ワインを購入し、保管場所を確保したら、あとは価値が上がるのを待つだけで、投資の中ではかなりシンプルです。
特に株やFXなら、金融の専門知識や運用するための知識、経験が必要ですが、ワイン投資は特に必要ではなく、運用の手間がかからないので、初心者でも始めやすいです。
ワイン投資のデメリット
メリットがあれば、デメリットは必ずあります。デメリットの部分もしっかり理解しておきましょう!
1.短期的な投資には向いていない
ワイン投資は、株のデイトレードやFXのように、短期的に利益が得られるようなタイプの投資ではありません。
ワインの価値は10年〜30年という長い年月をかけて、年代物となり、熟成されてから価値が上がってしていきます。
購入してから少なくとも5年以上は、じっくりと熟成させる必要です。ですので、短期的な投資には向きません。
2.為替の状況によって利益が変わる
ワイン投資で取り引きされるワインは、フランスを中心としたヨーロッパ諸国、アメリカ産の物がほとんどです。
ワインの購入時と売却時の為替のレートによって、利益が左右されたりします。
ですので、事前に為替のレートを調べて、時期を見極めることも重要です。
3.ワイン購入代以外にも経費がかさむ…
ワイン投資は、金融商品に比べると、手数料が比較的高くつきます。
ワインの購入時と売却時の手数料、ほぼ必須となる倉庫保管料など、ワインの購入費以外の経費が多かったりします。
さらに、売却益も課税対象となるので、税金を入れてどれだけ手元に入ってくる利益になるのかをしっかりと計算しておく必要がありそうですね。
ワイン投資の始め方
では、実際にワイン投資を始めていくにはどうやって始めていったらいいのでしょうか?
手順①:ワインの買い付けをする
投資用のワインは、次のような方法で見つけることができます。
- 海外のワイナリーから直接買い付ける
- ワイン商から購入する
- 海外のワインファンドを利用する
- ワインオークションで購入する
資本力のある海外の投資家は、直接生産者と取り引きをしたり、樽ごと買い付けたりしています。
また、海外では投資用ワイン専門のファンドもあって、一般の投資家の中にはワインファンドを利用している人もいます。
ちなみに、ワインファンドとは、投資家から集めた資金でワインを買い、ワインの価格が上がれば売却し、そこでの利益を分配する、というものです。
フランス語や英語がある程度できて、十分なワインの知識があれば、海外のワイナリーと直接やりとりして購入してもいいと思います。
しかし、これから始めようという場合は、信頼性の高いワイン商から購入するのがスタンダードなやり方です。
半ケース、1ケースから投資できるので、初心者の方でも始めやすいです!
ワイン商の中でも、有名なのが「ベリー・ブラザーズ&ラット(BB&R社)」です。
17世紀創業のイギリスの名門ワイン商で、英国王室御用達という信頼性の高さもありますし、
日本支店もあるので、日本語で情報収集ができ、ワイン投資についてのアドバイスを電話やメールで聞くこともできます。
何より、ワイン現物の購入だけでなく、保管や売却まで一貫してお願いできるので、何もわからない初心者からしたら、頼もしい存在ですね!
オークションは、掘り出しものを見つけるには有効な手段ですが、初心者の方は避けたほうが無難です。
ワインは本物と偽物の判断が難しい商品で、高級ワインには偽物も少なからず存在するからです。偽物に高いお金を払ってしまっていたら最悪ですよね。汗
ワイン投資にかかる費用としては、最低でも100万〜200万円程度は用意しておきたいところです。ですので、投資資金がない方には少し難しいものですね。
手順②:ワインを保管する
ワインはかなりデリケートなものです。実は、振動、光、適切でない温度・湿度はワインの大敵なんです。
輸送時の振動でさえダメージとなる可能性があるので、買い付けをした場所に保管用倉庫があるというのがベストと言われています。
保管料は1ケース(フルボトル12本)で年間2000円程度から。一般的に、保管料には万が一破損した場合の保険料も含まれることが多いです。
手順③:ワインを売却する
購入したワインは価値が上がるのを待って、価値が上がったら、ワイン商に売却し、その差額が利益となります。
また、個人でオークションにかけることももちろん可能です。
ヤフオクなどのネットオークションでも価格が高騰したワインを出品している方もちらほら見かけます。
一度個人でどれくらいまで価格が高騰するのか、オークションに出品してみるとおもろしろそうですね!
実際のところ、ワイン投資は儲かるの?
もちろんですが、ワイン投資の利回りは購入したワインによって異なります。
ワインを知っている方なら、誰もが聞いたことのある、ロマネ・コンティは、40年前には5万円の価格で売られていました。
しかし、現在、ロマネ・コンティは安いヴィンテージでも1本100万円を超えています。
この40年で25倍も価格が上がったのです。
また、ベリー・ブラザーズ&ラッドによると、ワインの過去25年間の平均利回りは15%だそうです。
投資信託のリターンが5%程度と考えると、ワイン投資の利回りはかなり良いといえますね!
まとめ
ワイン投資は日本ではまだあまり有名な投資ではありませんが、ワイン好きな人や固い投資をしていきたい人にはお勧めできそうです!
ですが、ワイン投資をするには、資金が必要であり、保管方法なども考慮する必要があるので、簡単にとはいきそうではないですね。汗
長期投資が前提な為、すぐに利益を出したいという人にもワイン投資は向いていませんが、ワインが好きな人なら、趣味の延長線上で稼げそうです!
ワイン投資に関する書籍も多く出ているので、ワイン好きの方、投資に興味のある方は、この機会にワイン投資も検討してみてもいいかと思います!